KONOSAYS

Taro Kono

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市長 そうです。民間の設備やノウハウ、機動力を組み合わせることで、行政だけではできない対応が可能になります。 河野 デジタル技術も使えます。大災害になれば、市役所には電話が殺到するでしょう。職員が一件ずつ現場を確認していたら間に合いません。 市長 そこで、SNSに投稿された被害情報などをAIで分析し、迅速に情報収集するシステムを導入しました。もちろんSNSには誤情報もありますから、真偽を分析しながら活用します。 河野 災害直後は「どこで何が起きているか」が分からないこと自体が大きなリスクです。そこをAIで補うわけですね。 市長 はい。特に発災直後の数時間は非常に重要です。使える技術は積極的に取り入れていきます。 河野 ここまで聞くと、かなり整備が進んだように見えます。でも、あえて聞きます。茅ヶ崎の防災で、まだ弱いところはどこですか。 市長 大規模災害になれば、消防も警察も市役所も、同時にすべての場所へ行くことはできません。最初に助け合うのは家族であり、近所の方です。しかし地域コミュニティでは、担い手不足や高齢化が進んでいます。 河野 「自助・共助・公助」と言いますが、私は「共助」を地域に丸投げしてはいけないと思っています。「自治会で何とかしてください」では続かない。 市長 その通りです。地域の皆さんと一緒に、負担をできるだけ減らしながら、いざというときには支え合える仕組み、例えば、災害時に地域を支える地域コミュニティの課題に対応した補助制度の設立など、行政としても地域の取り組みを積極的に支援していきます。 河野 防災で大切なのは、完成したと思わないことですね。 市長 はい。国や県が新しい被害想定を公表すれば、それに合わせて備えを見直します。他の地域で災害が起きたら、そこで何が足りなかったのかを検証する。備蓄品も防災設備も、常に更新していかなければなりません。 河野 政治には、成果がすぐ目に見える仕事もあります。でも防災は、何も起きなければ整備したことすら忘れられてしまう。 市長 それでもやらなければならない仕事です。 河野 私はそこが政治の責任だと思います。災害が起きてから政治家が現場へ行って「頑張ります」というのでは遅い。災害が起きる前に何をしたかで、助かる命の数が変わります。そして行政だけでなく、市民の皆さんにも、今夜、大地震が起きたらどうするのか。水や食料はあるか。常用している薬はあるか。家族とはどう連絡を取るのか。津波ならどこへ逃げるのか。近所に一人では逃げられない人はいないか一緒に考えていただきたいと思います。 市長 行政の備え、市民一人ひとり
の備え、そして地域の支え合い。この三つがそろって初めて、災害に強い街になります。 河野 「災害が起きない街」をつくることはできません。でも、「災害が起きても命を守れる街」はつくれる。
今夜かもしれない。明日かもしれない。だから、できることを先送りしない。
国、県、市、地域、そして民間が力を合わせて、茅ヶ崎を日本で最も災害に強い街の一つにしていきたいですね。 市長 はい。「何も起きないから安心」ではなく、「備えているから安心」。そんな茅ヶ崎を、市民の皆さんと一緒につくっていきたいと思います。

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